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意思能力を欠く相続人を含む多数相続人間の遺産分割において、成年後見申立てを行いながら相続人間調整を行い、遺産分割協議を成立させた事例

 依頼者属性

〇年齢・性別:60 代・男性
〇被相続人との関係:子
〇相手方:依頼者と同順位の相続人 10 名以上
〇居住エリア:千葉県
〇争点:
– 相続人の一人(被相続人の配偶者)が精神疾患により意思能力を欠いており、成年後見
人が選任されるまで遺産分割協議を進められない状態
– 相続人が 9 名と多数に上り(代襲相続を含む)、相続関係の確定と各相続人への連絡調整
が複雑
– 現金を含む遺産の換価・分割方法に関する全相続人の合意形成
– 第三者成年後見人との遺産分割協議の折衝

 相談から解決までにかかった期間

3 年 7 か月

相談に至った経緯

依頼者は、父が亡くなったことを受けて相続手続を進めようとしました。しかし相続人の
1人である被相続人の配偶者が精神疾患を患い意思能力がないとみられ、遺産分割協議へ
の参加が困難な状況にありました。このような状況の中、依頼者は「どこから手をつけれ
ばよいか分からない」「相続人も多く、誰に何を連絡すればよいかも見当がつかない」とい
う状態で当事務所にご相談にいらっしゃいました。
受任後、当事務所はただちに金融機関への相続財産調査に着手し、並行して、遺産分割協
議に参加できない配偶者について成年後見申立ての準備を進めました。申立てに必要な書
類の収集には病院や親族との調整が必要で相当の期間を要しましたが、家庭裁判所への申
立てを経て後見開始審判がなされ、第三者専門職が成年後見人に就任したことで、ようや
く遺産分割協議を本格的に進める環境が整いました。
その後、当事務所から全相続人に対して相続財産の概況・法定相続分・今後の手続の流れ
を書面でご案内し、全員から手続継続の同意を取得。遺産分割協議書案を作成・送付し、
成年後見人を含む全相続人の合意を取り付けました。金融機関での換価手続を経て、各相
続人への分配金の振込完了をもって全手続が終了しました。

4. 担当弁護士からのコメント

本件は、相続人の1人に意思能力がないという事情から、成年後見申立てと相続手続を同
時並行で進めなければならない、難易度の高い案件でした。
遺産分割協議は相続人全員の合意がなければ成立しません。意思能力を欠く方が相続人に
含まれる場合、その方に代わって協議に参加できる成年後見人の選任が法律上必須となり
ます。本件では被相続人の配偶者がこの状況に該当しており、後見申立てなしには手続が
一切前に進まない状態でした。
また、相続人が10名以上に上り、代襲相続も発生していたことから、相続関係の把握と
全員への連絡調整も大きな課題でした。当事務所では書面送付・意向確認・回答取りまと
めをすべて代行し、依頼者の負担を最小限に抑えながら手続を進めました。
成年後見人(第三者専門職)との協議では、被後見人の利益を適切に保護しつつ、他の相
続人への配分が法定相続分に沿った公正な内容となるよう、遺産分割協議書の内容を丁寧
に説明しました。
相続人の中に判断能力に問題のある方がいる場合、手続は通常より大幅に複雑・長期化し
ます。それでも、成年後見制度を適切に活用することで必ず解決に至ることができます。
「どこから手をつければよいか分からない」という状況でも、早期にご相談いただければ、
状況を整理した上で最善の進め方をご提案します。まずはお気軽に初回無料相談をご利用
ください。

この記事の執筆者
法律事務所羅針盤 弁護士 本田 真郷
保有資格弁護士、中小企業診断士、マンション管理士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士
専門分野相続
経歴

千葉県千葉市出身
平成11年 千葉市立稲毛高等学校卒業
平成15年 慶應義塾大学法学部法律学科卒業
平成16年 司法試験合格
平成17年 最高裁判所司法修習生採用(第59期、大津修習)
平成18年 弁護士登録(千葉県弁護士会)
千葉県市川市の弁護士法人リバーシティ法律事務所に入所
平成23年 法律事務所羅針盤開設に参加
平成29年 筑波大学大学院ビジネス科学研究科企業法学専攻(税法コース)修了
平成29年12月
~令和元年11月 総務省官民競争入札等監理委員会事務局政策調査官、同省公共サービス改革推進室政策調査官(併任)

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