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遺産分割調停を申し立てられた場合の対応について、相続に詳しい弁護士が解説

遺産分割をめぐる話し合いがまとまらず、ある日突然、家庭裁判所から「遺産分割調停申立書」が届いた——そのような状況に直面し、不安を抱えている方は少なくありません。「調停とは何か」「どう対応すればいいのか」「弁護士に頼むべきか」と、頭を抱えている方もいるでしょう。

この記事では、遺産分割調停を申し立てられた側の立場から、手続きの内容・流れ・対応のポイントを、相続専門の弁護士がわかりやすく解説します。

1 .遺産分割調停とは

遺産分割調停とは、相続人同士の話し合い(遺産分割協議)がまとまらなかった場合に、家庭裁判所の調停委員を介して話し合いを進める手続きです。

調停は裁判(審判・訴訟)とは異なり、あくまでも「話し合いによる解決」を目指す手続きです。調停委員が双方の意見を聞きながら、合意形成を促します。裁判所が関与するといっても、裁判官が一方的に結論を出すわけではなく、最終的には当事者全員の合意がなければ調停は成立しません。

申立先は、原則として相手方(申し立てられた側)の住所地を管轄する家庭裁判所です。申し立てができるのは相続人のほか、包括受遺者(遺言で一定の割合の財産を受け取る者)も含まれます。

調停を申し立てられる理由としては、遺産の範囲や評価額についての意見の相違、特定の相続人への生前贈与(特別受益)の扱い、被相続人の療養看護への貢献(寄与分)の主張、遺言の解釈をめぐる対立などが挙げられます。申立書が届いたからといって、すぐに不利になるわけではありません。冷静に内容を確認し、適切に対応することが重要です。

2 .遺産分割調停の流れ

調停の一般的な流れは次のとおりです。

まず、申立人が家庭裁判所に申立書・相続関係図・遺産目録などの必要書類を提出します。裁判所が受理すると、相手方(申し立てられた側)に期日呼出状と申立書の写しが送付されます。

第1回期日では、調停委員が双方から個別に事情を聴取します。申立人と相手方が同席することは原則なく、交互に別室で話す形式が一般的です。調停委員は中立的な立場から、双方の言い分を整理しながら解決策を模索します。

調停は1回で終わることはほとんどなく、通常は1〜2ヶ月おきに期日が設定され、複数回にわたって進行します。司法統計上は、約6割の遺産分割調停が1年以内に解決していますが、解決までに2、3年を要する場合も散見されるのが実情です。

話し合いがまとまれば「調停成立」となり、調停調書が作成されます。調停調書は確定判決と同一の効力を持つため、不動産の登記申請や預貯金の払い戻し手続きに使用できます。一方、話し合いがまとまらない場合は調停不成立となり、自動的に審判手続きへ移行します。

3 .遺産分割調停を欠席した場合

3.1 欠席した場合のデメリット

調停の期日呼出状が届いても、「遠方で行けない」「仕事が忙しい」「関わりたくない」という理由で欠席を繰り返すことは、非常に危険です。

まず、調停が不成立となり審判へ移行した場合、裁判官が証拠と法定相続分に基づいて遺産分割方法を決定します。このとき、自分の希望や事情(寄与分・特別受益の主張など)を一切考慮してもらえないまま、不利な内容で審判が確定するリスクがあります。

また、欠席が続くことで「誠実に対応していない」という印象を調停委員・裁判官に与えてしまいます。その後の審判や交渉において、心証上のマイナスになりかねません。

3.2 指定された期日に出席できない場合の対処法

やむを得ない事情で期日に出席できない場合は、速やかに裁判所に連絡し、期日の変更を申請してください。正当な理由があれば、1回程度の変更は認められることが多いです。
また遠方等の理由で出席が困難な場合、事前に裁判所に相談することで電話会議やオンライン調停による対応が可能となる場合もあります。

さらに、弁護士に依頼すれば、本人の代理人として弁護士が出席することができます。遠方に住んでいる、体調が優れない、仕事上どうしても都合がつかないといった場合には、弁護士への依頼も併せて検討することをお勧めします。

4 .遺産分割調停を有利に進めるためのポイント

4.1 裁判所から送付された書類の内容を確認する

申立書には、申立人が主張する遺産の範囲・評価額・分割方法の希望が記載されています。まずこの内容を精査し、「事実と異なる点はないか」「自分が知らない財産が含まれていないか」「特別受益や寄与分に関する主張がないか」を確認することが出発点です。

不動産の評価額や金融資産の残高など、自分で把握していない情報については、この機会に調査・収集しておきましょう。

4.2 希望する解決案を検討する

調停は合意による解決が前提です。「自分はどのような結果を希望するのか」をあらかじめ整理しておくことが重要です。

不動産を現物で取得したいのか、代償金を受け取りたいのか、換価(売却)して分配を希望するのかなど、具体的な希望を固めておくことで、調停での発言が明確になります。また、「ここまでは譲れる・ここだけは譲れない」という優先順位を決めておくと、交渉が円滑に進みます。

4.3 自分の意見を記載した書面を提出する

調停期日において、口頭での説明だけでは自分の主張が調停委員に正確に伝わらないことがあります。自分の立場・主張・希望する分割案を整理した書面(意見書・陳述書)を事前に提出することで、調停委員の理解を得やすくなります。

書面には感情的な表現を避け、事実と主張を簡潔・論理的に記載することが大切です。

4.4 証拠を提出する

特別受益(他の相続人が被相続人から生前に受けた贈与など)や寄与分(介護・事業への貢献など)を主張する場合は、それを裏付ける証拠が不可欠です。

特別受益の立証には振込記録・贈与契約書・不動産登記情報などが、寄与分の立証にはヘルパーの記録・介護日誌・病院への通院記録・金融機関への振込明細などが有効です。証拠の有無が調停の結果を大きく左右することがあるため、早期に収集・整理しておきましょう。

4.5 調停委員の理解を得る

調停委員は、必ずしも法律の専門家というわけではありません。専門用語を並べるより、わかりやすく具体的に事情を伝えることが効果的です。

感情的になったり、他の相続人への批判だけを繰り返したりすると、調停委員の心証を損ねます。「どうしたいのか・なぜそう望むのか」を冷静に伝えることが、調停委員の共感と協力を得るうえで重要です。

5 .遺産分割調停から審判へ移行したときの対応方法

調停が不成立になると、自動的に審判手続きへ移行します。

審判では、裁判官が提出された資料と法律(民法の規定する法定相続分・特別受益・寄与分など)に基づいて、遺産分割方法を決定します。当事者の合意は不要であり、裁判官の判断が最終的な結論となります。

審判に不服がある場合は、審判書を受け取った日から2週間以内に即時抗告(高等裁判所への不服申立て)をすることができます。

審判移行後は、より法的な主張・立証が重要になります。証拠の整備・法律論の構築など、専門的な対応が求められるため、まだ弁護士に依頼していない場合は、審判移行のタイミングが弁護士への相談を検討する重要な局面です。

6 .遺産分割調停を弁護士に依頼するメリット

遺産分割調停は「話し合いの場」ですが、法的知識がなければ自分の権利を十分に主張できないケースが多くあります。弁護士に依頼することには、以下のメリットがあります。

法的な主張の整理と強化

特別受益・寄与分・遺産の範囲など、法的に複雑な論点について、根拠に基づく主張を組み立てることができます。

精神的・時間的な負担の軽減

調停期日への出席・書面作成・証拠収集など、煩雑な手続きをすべて代理人として対応するため、依頼者の方は本来の生活に集中できます。

調停委員への適切な働きかけ

弁護士は調停委員とのやり取りに慣れており、主張を効果的に伝えるための書面作成・期日での発言をサポートします。

審判・訴訟への迅速円滑な対応

調停が審判に移行した場合も、引き続き同じ弁護士が対応できるため、主張の一貫性が保たれます。

弁護士費用が気になる方も多いと思いますが、遺産分割調停では相手方の請求が認められなかったり、自分の取得分が増えたりすることで、費用以上の経済的メリットが生じるケースも多くあります。まずは無料相談で、費用対効果を含めてご相談ください。

7 .当事務所のサポート内容

当事務所では、遺産分割を含む相続手続全般について、豊富な取り扱い実績があります。
相手方に弁護士が付いた場合でも、全体の状況を的確に分析した上、ご相談者様が取るべき最適な手続方針をご提案申し上げますので、是非お気軽にご相談ください。

この記事の執筆者
法律事務所羅針盤 弁護士 本田 真郷
保有資格弁護士、中小企業診断士、マンション管理士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士
専門分野相続
経歴

千葉県千葉市出身
平成11年 千葉市立稲毛高等学校卒業
平成15年 慶應義塾大学法学部法律学科卒業
平成16年 司法試験合格
平成17年 最高裁判所司法修習生採用(第59期、大津修習)
平成18年 弁護士登録(千葉県弁護士会)
千葉県市川市の弁護士法人リバーシティ法律事務所に入所
平成23年 法律事務所羅針盤開設に参加
平成29年 筑波大学大学院ビジネス科学研究科企業法学専攻(税法コース)修了
平成29年12月
~令和元年11月 総務省官民競争入札等監理委員会事務局政策調査官、同省公共サービス改革推進室政策調査官(併任)

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